公益信託 サントリー世界愛鳥基金
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助成プロジェクト
2017年度助成プロジェクト
「鳥類保護団体への活動助成」部門(12件、1,970万円)
団体名 対象活動 助成額
NPO法人
バードリサーチ
全国鳥類繁殖分布調査で日本の鳥の今を明らかにする 300万円
(公社)
日本動物園水族館協会
神の鳥「雷鳥」を次世代に引き継ぐために
~ニホンライチョウの域外保全に向けた飼育繁殖技術の確立~
300万円
コウノトリの個体群管理に関する機関・施設間パネル コウノトリの域外及び域内の個体群の保全に関する活動について 200万円
日本雁を保護する会 蘇ったシジュウカラガン、その未来のために 200万円
(公財)
日本自然保護協会
イヌワシの生息環境を向上するための狩場創出と人材育成 200万円
(公財)
山階鳥類研究所
琉球諸島のアジサシ類の保全 200万円
アジア猛禽類ネットワーク フィリピンにおけるサシバの密猟根絶と保全対策の推進 170万円
NPO法人
オオタカ保護基金
山地に生息するサシバの生態解明と保護のための基礎資料収集 100万円
(公財)
しまね自然と環境財団
稀少種亜種アカショウビンおよびクロツグミの越冬地解明調査 100万円
北海道海鳥保全研究会 バイオロギングによるウトウの礼文島個体群の採餌海域の解明 70万円
水鳥研究会 アジサシ類の放棄卵の人工孵化から放鳥までのシステムの開発 70万円
NPO法人
シマフクロウ・エイド
シマフクロウの未来のために、移動分散後の生息可能地の選定調査と環境整備 60万円
NPO法人 バードリサーチ
全国鳥類繁殖分布調査で日本の鳥の今を明らかにする
全国鳥類繁殖分布調査マーク
現地調査中の調査者(左)と全国鳥類繁殖分布調査マーク(右)
現地調査中の調査者

全国の野鳥観察者や研究者が協力のもと、2020年までに全国の鳥の繁殖状況を明らかにする調査を開始しました。これまでに、大型の魚食性の鳥の分布が拡大していることや激減していた夏鳥に復活の兆しがあることがみえてきました。2年目である2017年はさらに情報を蓄積し、詳細な変化を明らかにすることで、彼らの保護に役立てていきたいと思います。調査への参加も大歓迎です。

■活動地:全国
■助成額:300万円

(公社)日本動物園水族館協会
神の鳥「雷鳥」を次世代に引き継ぐために
~ニホンライチョウの域外保全に向けた飼育繁殖技術の確立~
飼育観察
冬羽になったニホンライチョウ♂(左)と飼育観察(右)
冬羽になったニホンライチョウ♂

環境省の保護増殖事業計画に基づいて、2015年度よりライチョウの生息域外保全に取り組んでいます。2016年度は乗鞍岳(長野、岐阜)で採集された12卵からオス8羽メス4羽の孵化・育雛に成功し、着実に飼育技術が蓄積されつつあります。2017年度には飼育下繁殖にも取り組み、飼育の安定化とともに、引き続き飼育繁殖技術の確立を目指します。

■活動地:ライチョウ域外保全プロジェクトチーム参加園館
■助成額:300万円

コウノトリの個体群管理に関する機関・施設間パネル
コウノトリの域外及び域内の個体群の保全に関する活動について
野外生まれのコウノトリへの脚環の装着
野外生まれのコウノトリへの脚環の装着

2005年に野生復帰を果たしたコウノトリ。2013年に設立された当団体は、野外と飼育施設が連携した保全活動を進めています。例えば、野外で生まれた鳥への脚環装着や血縁関係に配慮した繁殖計画を策定しています。2016年12月には、野生復帰事業が始まった韓国から研究者を招聘して国際シンポジウムを開催するなど、海外との連携も深めています。2017年は継続取り組みの他にも、飼育施設間の移動等を実施したいと考えています。

■活動地:全国
■助成額:200万円

日本雁を保護する会
蘇ったシジュウカラガン、その未来のために
「シジュウカラガンの舞う空を再び!」募金キャンペーン活動
「シジュウカラガンの舞う空を再び!」募金キャンペーン活動

30年以上に及ぶ羽数回復事業で、2,000羽を越えるようになりました。希少種シジュウカラガンを再び絶滅に追いやらないために、これまでの活動成果をまとめた書籍(2016年度助成金で作成)と、新たに作成するポスター、イベント用ツールを活用し、ガンたちの飛来時期に各地でシジュウカラガンの集いを開催し、その啓発普及に努めます。

■活動地:全国
■助成額:200万円

(公財)日本自然保護協会
イヌワシの生息環境を向上するための狩場創出と人材育成
地元小学生を対象としたイヌワシ観察会
赤谷の森で7年ぶりに巣立ったイヌワシ幼鳥(左)と、地元小学生を対象としたイヌワシ観察会(右)
赤谷の森で7年ぶりに巣立ったイヌワシ幼鳥

日本自然保護協会は日本の自然を守る取り組みを続けてきた自然保護NGOです。日本の森の豊かさを象徴する野生動物であるイヌワシが、今、絶滅の危機に瀕しています。そのため、森の中に増やしすぎたスギ人工林を伐採して、イヌワシが獲物をとる狩場を創出する試験を始めました。2015年9月に創出した狩場では、イヌワシが獲物を探す行動が見られています。2017年9月には2回目の狩場創出を進めます。

■活動地:群馬県
■助成額:200万円

(公財)山階鳥類研究所
琉球諸島のアジサシ類の保全
かつて4,000番(つがい)ものベニアジサシが繁殖した頃の様子(渡嘉敷村慶伊瀬島、1989年7月)
かつて4,000番(つがい)ものベニアジサシが繁殖した頃の様子(渡嘉敷村慶伊瀬島、1989年7月)

琉球諸島のベニアジサシやエリグロアジサシの繁殖数は、近年減少傾向にあります。特に渡嘉敷村慶伊瀬島では4,000を超えるベニアジサシの巣がありましたが、2000年以降は最大でも 1,200巣に留まっており、全く営巣が見られない年もあります。減少の原因を調べるとともに、ジオロケーターなどを装着することで、次年度以降に越冬地の解明を目指します。

■活動地:沖縄県
■助成額:200万円

アジア猛禽類ネットワーク
フィリピンにおけるサシバの密猟根絶と保全対策の推進
密猟集落にある小学校でのサシバ保護啓発活動
密猟集落にある小学校でのサシバ保護啓発活動

フィリピン・ルソン島北部におけるサシバの密猟を根絶するためのプロジェクトを継続的に実施しています。2016年には、地元大学生による密猟監視と渡りのモニタリング調査をし、それを基に、2017年には地元政府・警察・大学・関係機関と共に密猟根絶を目指し、住民への自然環境保護の普及啓発、RaptorWatch Festivalの開催およびサシバを地域資源としたエコツアーの実現を積極的に進めます。

■活動地:フィリピン
■助成額:170万円

NPO法人 オオタカ保護基金
山地に生息するサシバの生態解明と保護のための基礎資料収集
山地サシバ分布調査
ヘビを運搬してきたサシバ♂(左)と山地サシバ分布調査(右)
ヘビを運搬してきたサシバ♂

サシバは水田のほとんどない山地でも生息が確認されていることから、2016年度より石川県南部の山地において繁殖状況、餌動物についての調査を開始しました。その結果、繁殖成功率は92.9%と他地域と比べて高く、巣に運ばれる餌動物は両性爬虫類やムカデ類が多く、一方で関東地方では多く運搬される昆虫類は少ないことがわかってきました。山地サシバの特徴を把握するために、2017年度も繁殖生態調査を継続していきます。

■活動地:石川県・栃木県
■助成額:100万円

(公財)しまね自然と環境財団
稀少種亜種アカショウビンおよびクロツグミの越冬地解明調査
小型GPSロガーを装着したアカショウビン
小型GPSロガーを装着したアカショウビン

森林の中で美しいさえずりを響かせる夏鳥のアカショウビンやクロツグミですが、詳細な越冬地や渡りルートは知られていません。これらの解明をめざして、ジオロケータの装着を行ってきたものの、森林性鳥類のためデータの解析が難航していました。そこで、2016年度に当基金の支援を受けて5個の小型GPSロガーを装着して放鳥しました。2017年度は、さらなる装着と回収を行い、データの精度を高めていきます。

■活動地:島根県
■助成額:100万円

北海道海鳥保全研究会
バイオロギングによるウトウの礼文島個体群の採餌海域の解明
礼文島スコトン岬よりトド島の海鳥を観察
ウトウの雛(左)と礼文島スコトン岬よりトド島の海鳥を観察(右)
ウトウの雛

私たちは北海道の海鳥繁殖地の保全のために、実態が知られていない繁殖地で海鳥の生息状況を明らかにしています。2016年は礼文島・トド島でケイマフリ、ウミガラスの生息状況とウトウヒナの生育状況や餌状況を明らかにしました。2017年は餌の調査に加えて、ウトウにジオロガーを装着し、餌場海域を調べることにより、隣接する天売島でウトウの繁殖成績が悪い理由を明らかにします。

■活動地:北海道
■助成額:70万円

水鳥研究会
アジサシ類の放棄卵の人工孵化から放鳥までのシステムの開発
コアジサシの保護についての啓蒙活動
コアジサシの保護についての啓蒙活動

水鳥研究会では、コアジサシの生態調査活動・保護活動・啓蒙活動を中心に行っています。2017年度はアジサシ類の卵や雛を捕食者から守るだけでなく、水没等により放棄された卵を人工孵化・育雛し自然に戻すといった積極的な保護飼育技術の確立を、動物園等との連携によって図ることを目指しています。

■活動地:東京湾及び九十九里浜から鹿島灘を主として全国
■助成額:70万円

NPO法人 シマフクロウ・エイド
シマフクロウの未来のために、移動分散後の生息可能地の選定調査と環境整備
生息調査
長年観察を続けるシマフクロウのつがい(左)と生息調査(右)
長年観察を続けるシマフクロウのつがい

私たちは関係地域の意識向上を高め、地域の環境保全を視野に入れたシマフクロウの保護保全の構築を目指しています。近年、生息地間が分断傾向のため移動分散途中の交通事故等が後を絶たず、保護対策が急務となっています。2017年は生息情報がある近隣地域で生息可能地の選定調査、及び必要に応じて住民等協働で環境整備を実施し、若鳥の定着を促進していきます。

■活動地:北海道
■助成額:60万円